輸出企業のためのオプション取引
こんにちは。
私は売上数千億程度?のメーカーの経理担当です。
定期的に、海外売上による外貨売り/円買いに為替予約をしています。
ときどき、取引銀行さんから為替予約や、オプション取引をいろいろ勧められます。
あまり積極的に難解な金融商品に手は出しにくいですが、はじめてややこしいオプション取引を教えてもらったので、紹介します。
■レンジ予約
プット・オプションの買いとコール・オプションの売りを同時に発注することで、オプション料の負担なしに一定のレンジ以内の取引を確定できる。
確か、こんな感じ...現状ユーロ円130円に対し
「最低限ユーロ128円で売却できる権利を買う」=プットオプションの買い
「最高でもユーロ131円で購入できる権利を売る」=コールオプションの売り
結果、ユーロ円128以下になっても128円で売れる。
ただし132円とかになっても、131円で売らないといけない。
オプション料の負担なし!?!?とはいうものの、このようにちょっと悪いレート条件にはなってしまいます。単純な為替予約と比べて・・・んーーーちょっと面白い?
為替予約なら、単純に(為替差損益)(デリバティブ債権債務)あたり、または振当て処理で売掛金の為替差損益を計上しないなど経理処理が簡単ですが、オプションだといろいろと計上が面倒そうですね。
■レンジ・ノックダウン予約(!?)
だいたい、現在ユーロ130円あたりの状況で、
「3ヵ月後、ユーロ132円で転換可能。ただし128円以下になった場合、予約は無効。」
・・・ぱっと聞いた感じ、何が起こっているのかよく理解できませんでした。
いいレートが出ました!!と威勢よく勧められ、なんとなく良い条件のように見えます。
説明を受けやっと理解したのは、
「最高でもユーロを128円で買える権利の売り」・・・のようなものかと思いました。
よく見ると、あまり輸出企業のリスクヘッジにはならないですよね?
急激な円高に備えるはずが備えられないし、逆に円安メリットは享受できない・・・輸出企業なら一部輸入による支払いもあると思うので、円安になったとき支払額のみが負担増、受け取りは円安メリットなしです。1,2円良いレートをとるために、結局はリスクを残していると思いました。
財テクともいいますが、あまり素人が飛びついていいものではなさそうです。
結局は、単純な為替予約が一番かも。
補足:ノックダウンなんていう一般的な用語があるのか・・・と思い
「ノックダウン」「予約」で検索してみると、一応出てくるみたいですね。
為替差額の支払いは止められます。
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んー、この宣伝文句・・・・苦笑