MFクラウドEXPO2017に行ってきた

mfcexpo.jp


先週の水曜日、有給を使って行ってきました。

 

基調講演①クラウドでつながる次代の経営


今回のテーマが「Connect!」ということで、様々なサービスがつながることでよりユーザが便利に・・・て感じだったと思う。
まあまあ一般的な話だった気がする。
少し前に、銀行がAPIを公開して・・・というニュースがあったが、正直良さがよくわかっていなかった。
が、「残高照会の機能だけではなく、振込といった決済機能までが公開されることで、例えば請求書をMFクラウドに読み込ませると、費用計上するだけでなく振込まで完了してしまう。ユーザからは銀行を利用しているという感覚すら持たずに決済ができてしまう」と聞いて、なるほどすごいなと思った。

 

企業からすれば、すでに請求書をもらう→購買部等が処理する→支払いデータを銀行振込データにして一括で払う(ファームバンキング)
が一般的な気がするので、そこまですごい効率化でもないか?これまでに振込をネットバンキングでやっている個人ー小規模レベルにやはり効果が大きいか。


基調講演②アウトプットを最大化するために経営者ができること


ホリエモンの話。


適当なTシャツとパーカーでのっそり出てきて、いかにも俺にはスーツなんて要らないという感じで出てきた。
さらに、特に話すことを決めている感もなく、休憩時間のように
「いやぁ、マネーフォワードも何千人集めるすごい会社になりましたねぇ。」「その割には、まだ利益は出てないんですよねぇ」
と。


最後まで聞いても「アウトプットを・・・」というタイトルにあった内容ってあったっけ?という感じだった。
それでも、会場の人はホリエモンが一体何を話すのか、その一言一言から何としても学び取ってやろう、という雰囲気で、拍手も大きかった。

主に、
・CASH上場、ビットコイン関連の隆盛(「その割には、Moneyforwardは利益が出てない、むしろビットコイン取引所でもやってた方がよっぽど儲かったかもしれないですね」)による”億り人”の誕生 ただしマウントゴックス事件等に代表されるセキュリティ問題とか
上記のようなサービスで生まれる、”あぶく銭”は紐がゆるい→ビットコインICOInitial Coin Offering)とかが流行る。”ビットコインの利益で投資してさあもう一儲け” メルカリとかでぽっと入って来たお金も紐がゆるいので、その使い道を作れば流行るかも。
・まだまだ、この辺で”億り人”になれる可能性は十分あるし、ここに来ている人は頭のいい人ばっかりなんで、やってみるのも手だと思います。ただ、失敗しても僕のせいにしないでください。 
・”億り人”としてリッチになれるかも。でもリッチになる必要もないと僕は思ってて・・・

 


→なんとなく前からビットコインが話題にはなっていたがついていけてないことに少し自分が情けなくなった。
 「仕事が大変だから」と気に留めず会社のしょうもないことを悩んでいても、気づいたら現金の価値が下がったり会社が潰れたりするかもしれない。
 仕事とは別に、経済誌等で色々調べておかないとなと思った。
 ただ、しゃかりきに働いて調べてリッチを目指すのか、その必要もなく、そこそこの会社でサラリーマンをやっててゆっくり過ごすのかというのはやはりよく分からず、あまり稼がな稼がなと焦るのもなと思った。

 おまけ:「日本人はユダヤ人の末裔で・・・ビットコインは日本で流行る」等の話があったが、どうでも良さそうな一般教養が実は役に立つなと思う。


その他


いくつかの企業の公演を聞いたり展示を見たりした。
流行りのSTREAMED、MFクラウド会計等あるが、やはり大企業で似たような活用ができるかは思いつくことができなかった。

小規模な会社だと、支払先によって交通費、材料費などと判定できるのだと思うが、
規模が大きな会社で複数の事業を持つようになると、同じ商社から仕入れてもこれは材料費、これは開発費、これは固定資産、など
場合によって科目が変わりすぎるからだ。
自動判定できる部分だけでも(旅費交通費や交際費など?)使ってみたいとは思うが、結局監査法人に認められるのか?期間帰属が税務署に認められるのか?
そのためには結局経理担当がどこまでチェックするのか?
ということを考えると難しそうだ。

少し前に、freeeがマネーフォワードを訴訟したことがあり、科目の自動提案機能をパクったという言い分だった。
裁判の結果としては、freeeはただのvlookup形式で提案しているだけ、MFは機械学習がどうたらで違う、という話だったが、
そもそも現時点ではvlookupで自動で振ろうが機械学習だろうがそこまで実用度が変わらないのではないかと思う。

もし、自動で科目を決めて計上するシステムがあって、正確性99%が認められれば重要性も勘案して監査法人・税務署はそれで正しいと認める・・・
みたいな制度ができれば面白いと思うし、できるならその方向になるように働きかけるようなことをしてみたい。

 

ホリエモンが言っていたように、「マネーフォワードさん、これからも頑張って機能強化をお願いします」と同時に、積極的に活用方法を探って
マネーフォワードのような会社が利益を出して報われるようになってほしいと思う。

経理配属の経験まとめー①就職まで


みていただいてありがとうございます。
最近、転職を決めたこともあり、就職してからのことを振り返ってまとめます。

経理の仕事をしていて、「なんか他の人が仕事で勉強したことブログにしてないかな」
とよく思いますが、なかなか見当たりません。情報セキュリティ的なやつでしょうか?すれすれの範囲でかきたいとおもいます。

 

今回は、会社に入るところまでー

 

1 経理志望で

 
2013年の就職活動は、名目上3回生の12月からということで始まった。
いまいち早めには意識しておらずよくわからないまま、とりあえず会計周りを勉強したし、ということでなんとなく金融系の会社でイベントに参加した。
簿記1級も持っていたのもあってか、たまに興味を持ってくれたような会社もあったが、実際に12月に入ってみても面接の予定は多くなく、通過率もかなり悪かった。
 
振り返って思うが、原因はやっぱり「いまいちパッとしない学生だったから」だと思う。

学生なんでそんなもん、な場合もあるかなと思うし、今に比べて結構買い手市場だったので大変な部分もあるが、それにしても意味不明なことばかりしゃべっていたのではないかと思う。

 
 
たくさん面接に落ちつつも、12月1月あたりはまだまだ気楽で、いわゆる「サイレントお祈り」してくる会社のことを友達とクソ呼ばわりしてストレスを発散していた。
(いっとき、ファンドマネージャーというのに憧れてある生保系資産運用会社を受けてみたが、サイレントお祈りしたあげく2ヶ月後くらいに「やはり面接の枠が少しだけ残されておりますので」と案内が来た。さすがにこれは失礼すぎる・・・就活アドバイスなどに面接ブッチは言語道断とか書いてあるが、会社もどっちもどっちだと思った)
 
 
結局、自分はメーカーかな、経理できるかなと思いはじめ、いくつか応募した。
ここでやったのが、「応募する会社の経理部長・CFOを調べて名前でググってみる」というもので、
なかなか自分の行きたい部署の雰囲気を掴めそうで良かったと思う。たまに、その人が本を出していたりする場合もある。
(実際は全く違った特徴があったが・・・)
 
そんな中の1社で、経理部長と面接し、管理会計へのこだわりを語ってくれ、
「この会社に入れば多分経理配属だな」ということで入社を決めた。
 
この時まだ4月下旬に入った頃。金融業界ではすでに続々と4月半ばまでに周りが取っていて焦ったが、
後から考えればまだまだ6月くらいまで他社も検討するチャンスがあったように思う。
 
とにかく、この方法で会社のことを知ろうという方法を見つけること、
疲れてもなんとかたくさんの会社を見るべきだったなと思う。(知らないことだらけだったので)
少なくとも転職するときに比べれば、内定承諾→入社(か内定式)までに他を見てみるチャンスがたくさんあったのに、と思う。

転職を決めて、会社に理由を聞かれたのでまとめる

 
金曜日、部長に話した。
「会社やめよかなと思います・・・」
「なんで?」
「景気がいいので」
「はあ?」
 
 
 
なんで転職するか?前にやめる人が出た時は開示やりたいとか資金繰りがやりたいと言われて、入った時の年収はむしろ下がるけど行くと言っていた。
「景気がいいので」なんて理由で本当にこの先やっていけるのか?
 
 
とりあえず決断して、進めてみる。やっちゃえ。とは思うけど、一応まとめてみる。
 
転職理由と退職理由の本音ランキングBest10
これを参考に。
 
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
→やっぱり大きいと思う。めちゃくちゃ嫌ということはないけど、「忙しいのに3Sを細かく話し合う」「忙しいのにテーマが業務と関係のない勉強会をやらされる」、「3Sくそ、下っ端が上司をつついて動かさないといけないならやめたほうが良い、というと怒られる」「残業を減らすには3Sをやめよう、などというと怒られる」「飲み会の企画を強制する」というあたりがストレスだったと思う。また、「たな未実現のフォーマットをこう変えたい」「在庫データの担当者付与にこのマスタを使えば良い」「連結仕訳がこれで自動化」、他にも後輩がこう変えたいと言ってくれる等色々改善案があったが、いいね!という反応よりもそこを変えてしまって大丈夫か?関係者に確認したか?という指摘が多く、面白みを感じなかった。
 *3S活動とは:http://www.sg-loy.com/3s/whatis/
 
 
4位:給与が低かった(12%)
→結婚したこともあり、将来の不安があった。特に片方が育休を取って収入が減ったりとか、会社の経営状況が少しづつ悪化してボーナスが減ったりするという予想から、このままでいいのかと思った。
 また、平均年収に比べて現在の年収はかなり低く昇給も少なかったので、もう少しもらってもいいのではないかと感じていた。
 対して仕事をしていなさそうなオジサンの給与が高くても、会社に将来性があれば20代給与が安くてもあまり問題ない(課長部長になって頑張れば稼げるしやりたいビジネスができる)が、ここ3年程度は特に成熟衰退期にいることを感じさせられた。それに対し、経営層が何をやっているのかわからず、経営(意思決定)をする勢いも全く感じられなかった。例えば需要が頭打ちになったビジネスで改良機種を作り続けることや、とりあえず期末に出荷を増やして利益を確保し問題を先送りすること。
 これでは自分の給与が伸びていく前に給与水準が下がるとしか思えない。
 
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
 →楽しかった
 
5位:仕事内容が面白くなかった(9%)→めっちゃ面白かった
6位:社長がワンマンだった(7%)→関係ない(けど社長何してるの状態)
7位:社風が合わなかった(6%) →堅実すぎて面白くないのはあった
7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)→将来的には。
7位:キャリアアップしたかった(6%)→まあいいとこ行けるなら行っとけという気持ちはあった。
10位:昇進・評価が不満だった(4%)→給与と同じ。
 
整理したが結局どれも後付けな気もする。一番初めに転職を考えたのは、やはり今動くのがベストかもしれないというところだ。
・新卒時は自慢できる経験も何もなかったが、5年目になり、色々経験できた。
・明らかに採用は売り手市場になっていた
・会社としても、業績が頭打ちに見えた
・今27歳だ
 
今の会社で若手の海外赴任は多く、本当は27−28歳で海外赴任ができていればよかったが、30過ぎに戻ってくるようでは転職機会も逃すかもしれない。
実際、2年前に35歳前後の先輩が辞めた時、優秀な方だったにもかかわらず転職で年収が下がっており、「今のうちかも」と感じた。
また面接をいくつか受けて思ったが、海外行ったかよりも「連結できます」「確定申告できます」等の方が、若手即戦力を求める会社にとって受けがよいようにも思われた(海外赴任に満足せず、「これをやった」というスキルが増えないとあまり意味ない)。
 
やはり、「景気とタイミングが良かった」、というなんとも言えない理由になってしまう。
結局、「キャリアアップできそうだったので」等真面目にいう方がいいのか?
 

「会計参謀」を読んで

「会計参謀」を読んで
 
全体的に、経営者側に立つ人が読むべき書籍だったような気もするが
とても面白いのは間違いなかった。
 
・このまま経理でずっといたらやばいかも?
”日本企業のばあい、さまざまな理由から管理部と戦略部の間に高い壁があり、情報共有がされてない事が多い。
原因の一つは、インサイダー情報が経理にあり、それを守るようにしつけられている。そこでは正確な不採算情報を早期に戦略部に提供しようとするインセンティブはない。
もう一つは、経理財務が高度に専門的で完璧な正確性が求められるため、属人化し部署移動が少ない場合が多い。これが続くと経理部内でも仕事を協業しなくなっていく。むしろ、業務が人の隙間に落ちないように担当、締切が明確に決められる。すると、自分のペース、段取りで仕事をし、内向きになっていく。これが10年も続くと、年齢、職位に応じたコミュニケーション能力や問題解決能力はまず育たない。他部署とガチンコで議論しても会社のとるべき戦略を主張するなど考えも及ばない、単機能な人材が出来上がってしまう。”
 
→積極的に多部署とコミュニケーション、他の仕事もどんどんやるぐらいでないとダメ 極論転職するくらいでも良い
 
・中期計画ー現在のコア事業は何か。三年後はどうか。選択と集中によりノンコア事業を切り出すとともに、コア事業の先に新たな事業分野を開拓していかなければならない。
→うちの三年後、を描いたものがもしあったとして、いま儲かってないものはそこに載せられるだろうか?
 
・中期計画の発表のあとに経営組織の再編をしている会社をよく見るが、これは組織と権限委譲のマッチングがうまくいっていない会社の典型である。
→よく意味がわからなかった。
 
・2章は、PPM理論にちゃんと会計データをあてはめ、投資撤退の判断をすばやくやろう、事業部側からは撤退の判断は期待できないのでコーポレートの意思を示すべき、という内容。
ROAの弱点は、資産を増やしたくない=投資を抑えようという考えになってしまうこと。
 
・保身に走る人が「悪い人」なんてことはない。そういう人がいるのが当たり前で、その上でどうするか
”その時、売上五百億円の赤字事業の売却が大詰めを迎えていた。この難局に、残ったのは三人だけだった。競業避止にくわしい知財の部長、法務の課長。
もともと数十人は在籍していたが、雲いきが怪しくなるとあっという間に人が寄り付かなくなった。飲みに行くと、何かあったら手伝うよ、一緒に頑張ろうというか、酔が覚めるとスーッと危うきに近寄らない。
その頃私は三十代前半で、二回り以上も目上の役員や部長の、よい大人の無責任さに呆れていた。
しかしこのような行動はむしろ多数派だと今では思っている。
見方によれば、それは彼らにとって理にかなっている。いくら会社が危ういと言われても、終身雇用のもと一社で働いたことがないので、異常事態を自らのこととしてリアルにイメージできない。
そこで、決裂するかもしれない重要案件にのこのこ入って黒星をつければ、社内評価が下がりリストラにあうかもしれない。無責任に見えても、個人、家庭レベルで見れば責任ある行動なのである。
そういう理屈では、外部専門家でこの対応に、短期で呼ばれた人間は、何もしないで無得点に終わるよりは飛び込んでチャンスに賭けるしかない。社内の人にしてみれば、外部の人がリスクの高い仕事を引き受けてしかるべき、と思っていたのかもしれない。
会社組織は、よい大人の集まりであり、それらの社員が時には動けない、という理由を正確に理解しなければ、彼らをうまく動機づけることはできない。彼らは善悪でいえば、むしろ日常は圧倒的に善人である。
 運良く合意がまとまったとき、彼らは心の底から喜んでくれた。このとき私は、人というものを正しく理解しないと、組織の改革などできないということを知った。”
 
 
・MAの最大のメリットは時間を買うこと。いちから事業をつくるより、大幅に時間を節約できることは間違いない。

「MBAのためのERP」を読んで ーERP導入を検討するにあたって考えたこと

 
 
会社でERP導入を検討するにあたり、ERPはどんなものか、どういう機能を持っていてどういう風に使うのか?
を知ろうと思って「MBAのためのERP」読んだが、どちらかというと”MBA”的な内容が中心だった。
 
1つ目
会社が利益を出し続けるための条件として、
経営学書にありそうな以下7点をあげ、ERPはこれを実行するための全社情報共有や、バックオフィス系の効率化による低コスト化に貢献するものだ、という内容。
①市場や顧客のニーズを適切に把握する
②ニーズに合う商品を作る
③競争優位をもたらす差別化を実現する
④競合他社より高い品質、低いコストで製造する
⑤製造した商品の市場を維持拡大するためのマーケティングを効果的に実施する
⑥顧客のアフターフォローを十分に行う
⑦顧客からの苦情に迅速に対応するとともに再発防止や未然防止策を実施する
 
この時点では、正直他の本を読んでなんとなくそりゃそうだという感じだった。
 
2つ目:会社にどんな各業務があって、どんなことをしたいか知らない限り
ERPのほんの一部の内容しか活用することはできない。(ベンダ側もやりようがない、結局効率化が進まない)→ユーザ側がERP導入してやりたいことが明確でないと意味がない
 
3つ目:ERP導入の失敗シナリオ、成功シナリオ
計画フェーズ
 失敗:ERP導入目的(どう業務プロセス改革、標準化し経営をよくするか?)が全社で不明確なため
    全社最適化ができない
 成功:トップダウンによる導入目的明確化で意思決定が早い。
要件定義設計〜構築フェーズ
 失敗:明確な経営戦略とスコープなし、現場レベルでの改善のみ、現システムの使い方に固執→仕様が決まらない、標準化できない、現場の抵抗が多い
    現場の参画と現場への啓蒙教育が不十分→モノの動きとデータがあっていない、システムが使いにくい
 成功:不適合部分も一部は割り切り、各ユーザ部門に改革の旗手がいる
    要件の1つ1つについて根拠が明確、ERPの機能や他社事例をフル活用
稼働フェーズ
 失敗:経営戦略立案と検討のプロセスが確立せず。自社の強みの認識なし→ERPのリアルタイムな情報が活用されない(どう活用していいかわからない)
 成功:ERPを導入してどう経営に生かすかを継続的に追求→必要なデータと活用法が明確でデータが即対策立案に活かされる
 
 
ERPの使い方や役立ち方は書いていなかったが、本から直接思ったのは次の2点、
・経営目標に即したERP導入目的があり、「このために導入するぞ」が明確で、その達成のためには今までの(イマイチだけど安定した)業務を捨ててみることが必要、と、全社員を説得できなければならない。
・目標設定が甘ければ、「こういう特殊な業務があるから無理」と言った保守的な意見に負けて導入に失敗する
というのが初期段階で一番大事
 
 
これを踏まえてやりたいこと:
・なんのために導入するのか、プロジェクトが申請された時の資料を見て知る
・とにかくいろんな業務を知る、業務手順書があれば見てみる、導入検討時に多部署との連携をどうするか考えるなら見にいって考える→各業務がどれだけ「本質的(マジ)で価値ある」業務なのか?その評価方法が本当にいいのか?ERPに実装されているこれを代わりに使えばいいのではないか?を、自分で考えられるようになる。もし必要性が怪しく、それが導入のネックになりそうならとことん廃止させる。
(前年と比較しにくい数値ができるから変えたくない。初めての機能を使って、もしミスがあると困るから変えない。←このような意見で導入が止まるくらいなら、もともとERP導入は無理ということだと思う)
ERPは、システムでそのまま会計に連携し、経理担当が自分で考えて仕訳を入れる余地は少ない(多分)
 これは、自社開発システムとEUC(アクセス、エクセルとか)でやるのと比べ、明瞭な経理が期待できると思うー各製品別の損益がリアルタイムで計算されていき、間接費の配賦は(割とざっくりしてしまうのは仕方ないが)システムに入っていて毎月更新される配賦基準を元に負担割合を決められ、各ビジネス別の損益が”そのまんま”みんなに見られる状態になる。あるいは配賦基準が決められないものは無理に配賦せず、数値の流れが単純になってそのまんま一定の科目に計上される。自分のビジネスの費用は何かすぐ確認できる。
「そのまんま経理」「そのまんま情報共有」「そのまんま経営判断」につなげるのが目標だ。
 
 
 
 
今度はまたこれも読もうと思う:ITシステムの罠31: システム導入・運用で絶対に失敗しないための本
 
 
検索するとDELLのページにも、ERPシステム導入が失敗する10の理由、というのがあった。
 
  1. 業務を全く見直さないERPシステム導入         
  2. 経営トップの関心が低いERP導入プロジェクト
  3. Before / Afterが明確ではないERP導入プロジェクト
  4. コストパフォーマンス(投資対効果)の評価が曖昧なプロジェクト
  5. 情報システム部門(ベンダー任せ)で導入を進めるプロジェクト
  6. システム稼動後の安定運用や変更対応を十分に検討しないプロジェクト
  7. システムライフサイクル(耐用年数)を考えないERP導入プロジェクト
  8. 業務の課題とシステムの課題の整理ができていないプロジェクト
  9. ERPシステム導入後の次のステップ(方向性)が決まっていないプロジェクト
  10. 予算に余裕が無いERP導入プロジェクト
 
以上

経理の分析力について

今回、決算の分析の視点を柔軟に持てなかったために、うまく決算報告書を書くことができなかった。

利益の減少原因を説明しようとして、費用が増加しているように見えた。しかし、部門別にみてもいまいちいち説明が思い浮かばなかった。

一部の費用の増加は、売上に伴う原価への振替だったからだ。

 

そこで脳ミソの働きがストップしてしまった。

 

先輩は、すぐ思いついてまとめていた。

ビジネス区分別の利益額をまず分けることで、片方は売上、費用ともに増加し利益は○○円増加

もう片方のビジネスは、売上減によって利益が減少、この影響が大きく全体で■■減益。

 

 

大して難しくもないことかもしれないが、たぶん、分析の視点をいくつか持って、ひとつにこだわらないように気をつけろということだと思う。

 

子会社別、ビジネスユニット別、機種別、部門別、営業部署別、利益ベース、コストベース、売上ベース、地域別、前年比、前月比....

いろいろな切り分け方をストックしておいて、いちばん今回の決算の特徴が浮かび上がってくるようなものを選ばないといけない。

 

 

経理の仕事と”会社の経理を全自動化する本”(クラウド会計freee)を比較して

今回読んだのは、クラウド会計ソフトfreeeの本。

www.shoeisha.co.jp

 

宣伝!自動!すごい!という感じの本ではなく、素直にfreeeの使われ方や、ここは自動、ここは自動でできないということが書いてありった。いい面も至らない面(というか、今の技術ではそこまで大したことはできない)も書いてあるので、大変ためになる反面、こんなものかという少々がっかりした感もあった。

 

 

まず理解できたのは、”全自動化”できるのはほぼ現金のやりとりの部分だけであり、発生主義的な部分はやはり不可能である。マネーフォワードなどをすでに使っていれば分かりやすいが、銀行口座、クレジットカード等を登録し、その明細を抽出し、その摘要に見合った勘定科目を提示してくれるというのが自動化できる部分。

しかし、請求書の受取、売った商品が検収される(売掛)、といった現金が未だ動かない時点でそれを機械が発見することはもちろんできない。

 

これらを、現状の経理業務と比べてみると、実際そこまで変わらない。

社内の誰かが支払を発生させると、購買・統制部門を通しつつ、どこにいくら支払うかというデータが基幹システムに流れる。

経理はそのデータを確認し、銀行に振込依頼情報を送る。

実際の振込データは、各5・10日に銀行ごとに集計され、その表を見て(未払)xx(現金)xx という仕訳を入れる。

 

freeeのメリットは、この未払金の元になる費用が何なのか提示してくれることぐらいに見える。(領収書等を見た担当者が、費目を選ぶ手間ぐらいは省ける)

ただ、”東京ガス水道光熱費”ぐらい定型でないと、結局経理担当の確認の上登録することになる。(タクシー代とかですら交際費/旅費交通費の判断がいるので、考えてみれば当たり前かもしれない)

 

他にも色々機能はあるが、

固定資産の管理⇨買った時に耐用年数を登録して自動償却、等は従来の仕組みとあまり変わらない。(会計と固定資産管理がそのまま連携するのは嬉しいが)

売上原価⇨期初在庫+仕入−原価=期末、だから期末在庫額を入れれば原価が自動で入るよということだった。本当に個人事業レベルなら十分かもしれない。

 

発生主義まで自動に、なんとかならないか、と思うが

全国で検収データの様式を揃えるとか、請求書かそのデータ様式を揃えるぐらいしないと無理なのかもしれない。

 

ちなみに請求書の作成送付は、Misocaという弥生参加のスタートアップがアウトソースできるサービスをやっているようなので、活用できそう。

あと、「領収書は自動処理しても原本は必ず税務調査のために保管必要」だったので、これもe文書法改正に伴ってなくなるとより導入の効果が上がりやすいと思う。